すべてのヒューマンエラーをなくしたい
江東区・北砂 個別指導学院TOCO 西大島校 石戸です。(Vol.36)
先週17日に起きた地震では、TOCOの西大島校ではかなり大きく揺れました。 私が、大きな声で「地震です。机の下へもぐって。」と叫んだところ、自習室に(ヘッドフォンをして)いた生徒も含め、全員が、迅速に行動してくれました。授業があって出勤していた講師も「まだよ」と言ってくれました。私は、扉を開け、辺りを1度見渡してから西大島校のマンションを眺めました。 2011年3月11日の時のことを想起ししたからです。
我が国の小・中学校では、学校保健安全法第29条と消防法第8条を法的根拠として、避難訓練を年間11回行っています。 高校でさえ年間4回以上を実践しています。 私は、東日本大震災の時の揺れ具合に非常に似たものを感じてしまいましたが、杞憂に終わり、心から安堵しました。
ところで、先週19日には、私も良く知る北区の小学校で火災が起き、11人が重軽傷を負いました。皆さんもニュースで御存知のことでしょう。あの出来事における事件性はなく、音楽準備室の出火原因が明るみになりました。 実際に火災の起きたような緊急時、被害を最小限に抑えるために最も重要なのが「避難訓練」ですが、日本では、大勢の児童・生徒が比較的に静粛・整然と行動できています。
イギリスやフランス、チェコなどのヨーロッパ諸国でも、火災を想定した避難訓練が定期的に実施されています。
では、アメリカの学校では、どうなんだろうというと、(私が勤めた学校に、ゲストとして来てくれたアメリカを母国とした青年から聞きましたが、)世界的に見ても大変に稀な避難訓練を頻繁に行っているようです。 州によって法的な義務は異なるようですが、多くの学校で毎月1回、あるいは年に数回以上の訓練が課されています。 それは不審者・銃撃対応(ロックダウン訓練)というアメリカ特有の非常に重要な訓練です。銃を持った不審者が侵入した想定で、教室の鍵を閉め、電気を消し、窓の目隠しをして「息を潜めて完全に気配を消す」練習を徹底しているようです。
火災(ファイアドリル)を想定した訓練もあるようで、服に火がついた時の対処法「Stop, Drop, and Roll(止まる、倒れる、転がる)」など、個人が生き残るための具体的な動作を幼少期から叩き込むのだそうです。
ある南米の学校の事例では、避難訓練のサイレンが鳴ると生徒たちが「ヤッホー!」と声を掛け合い、喋りながら避難することがあったそうです。
日本の「お(押さない)・か(駆けない)・し(喋らない)・も(戻らない)」のような厳格なルールを件の青年に伝えたところ、「大声を出すのはお互いの位置を確認し合い、励まし合うため」だそうです。
「沈黙する方がパニックになる」という文化的な視点の逆転が見られたケースです。
国ごとに方法や考え方に違いはありますが、訓練を繰り返し行うことの理由は、以下のような命に直結する4つがあるからです。
- 「正常性バイアス」を打破する
- 思い込みを防ぐーー人間は突然の異常事態に直面したとき、「大したことはない」「自分は大丈夫」と思い込もうとする心理(正常性バイアス)が働きます。
- 行動の遅れをなくすーー訓練を重ねることで、警報音や指示を聞いた瞬間に「本物の危機」として体がすぐに動くようになります。
- パニックを防ぎ「体が自動で動く」状態を作る
- 恐怖をコントロールするーー火災の煙や熱に遭遇すると、誰でも強いパニックに陥り、思考が止まります。
- 行動をパターン化するーー何度も練習した動き(「お・か・し・も」など)は、頭で考えなくても条件反射として実行できます。
- 正しい避難ルートと「煙への対処」を覚える
- 視界不良に備えるーー火災で最も恐ろしいのは、視界を奪い有毒ガスを含む「煙」です。
- 体で覚えるーー姿勢を低く保つ、ハンカチで口を覆う、階段では走らないといった基本動作を、実際の建物のルートとともに体感として記憶できます。
- 組織の「指揮系統」と安全確認を機能させる
- 大人の役割を明確にするーー避難訓練は子どもだけでなく、教職員等(大人)が「誰が通報し、誰が児童を誘導し、誰が点呼をとるか」という役割分担を正しく機能させるためのものです。
- 逃げ遅れを防ぐーー確実な人員点呼(安否確認)を行う手順が確立されて初めて、救助要請を迅速に出せます。
台風は、ある程度予報でわかりますが、2年前の夏のゲリラ豪雨と台風による記録的な大雨の際には、TOCO西大島校の隣の東砂地域で、浸水がありました。下町の宿命です。 また、火災は、江戸時代から用心を重ね続けてきました。
凶悪な不審者や銃撃事件とは、次元は異なりますが、自然災害(大豪雨・地震・津波・竜巻・豪雪等)や火災や感染症も緊急事態です。
私は、今回の小学校音楽準備室の火災事故や地震などの事案から、もう一度(防災・減災のための)避難シミュレーションをしておきたいと感じました。
学習塾として、学力を高めていくことは当然として、生徒一人一人を守っていく決意でいっぱいです。(私自身がエラーをしないよう日々自戒しています。)
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