人間はどうやって「人間」になるのか①
江東区・北砂 個別指導学院TOCO西大島校 石戸です。(Vol.64)
いま、個人情報の漏洩問題が世界を騒がしています。
その背景には、便利さの追求のあまり、機械を万能のように捉えてきたところに原因のひとつはないでしょうか。
私は、少年時代から、機械を使いこなす人間の賢さについて思考し、これを鍛え、これを伸ばしていくこと以外に人間たる所以(ゆえん)は結論はないと考えてきました。
映画の「2001年宇宙の旅」や「ターミネーター(シリーズ)」においてもそれらを示唆しています。
ロボット開発もかなり進んでいますが、「鉄腕アトム」や「仮面ライダー」のように、人間のような知恵と勇気と慈悲と正義感が必要ではないでしょうか。
アメリカの有名な生物学者ルネ・デュボス博士は「人々の体は、その構造と働きが非生物質(生命のない物質)の法則にしたがうという意味では、原子の集まりでできた機械である。しかし、それはある目標――自由に選んだ生涯(一生)の目標に向かって、その働きを自身でコントロールできる機械である」と述べていました。
人間の身体も、ある意味では原子の集まったものであり、どういう原子、元素でできているかというと、私たちの体を構成している主なものは、炭素、水素、酸素、窒素の4つです。これを生命の4元素といいます。
そのほか、リン、カルシウム、塩素、鉄、マグネシウム、ナトリウム、イオウなどが少量ずつ必要です。さらにクローム、コバルト、銅、ふっ素、ヨード、マンガン、モリデブン、セレニウム、スズなども1日に百分の数㌘という微量ですが必要とされています。
ある暇な科学者は、男性(体重60㌔程度)の体を分析して、石鹸7個分の脂肪、エンピツ9千本分の炭素、マッチ棒の頭の20,200本分のリン、下剤一服分のマグネシウム、どんぶり1杯分の石灰、1匹の犬からノミを追い出せるぐらいのイオウ、一升瓶20本分の水からできている、と言っています。これを桶何換算すると約20万円程度でしょうか。(約40年前の物価)
また、スイスの化学者ペーター・イーデン氏は、男性の体をつくっている物質をお金に換算すると、600万㌦(約15億円)になると、約40年前に試算していました。
では、女性はどうかというと、女性はホルモン系統が男性より複雑で、たとえば赤ちゃんが生まれると母乳が出るようになるわけですが、母乳を生み出すホルモンを人工的につくるとすると、1㌘で2000万㌦(約50億円)もかかると試算していました。
“だからロボットの方が安くて良い”などと短絡的にはいきません。
このように、実は人間の体も、特別なものは何もなく、この地球上にどこにでもある、また宇宙にありふれた元素、物質でつくられているということがわかりますね。
そうして考えていくと、生物と無生物、生命と物質は連続していて区別がしにくいといえそうです。
では、生物と無生物を隔てる「生命」とは、いったい何なのかーーー。
これが、今回からのテーマです。
唯物論や唯心論に偏らず、なるべく冷静に現代科学の知見と太古から捉えられてきたであろう人間らしさを見つめていくことも、「人間教育」に大切ではないかと考えている昨今です。
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