西大島校ブログ
学問に善悪はあるのかーー英知を磨いていくのは誰のため、何のためなのか
更新日:2026.9.8
江東区北砂 個別指導学院TOCO西大島校 石戸です。(vol.45)
「ノーベル賞」は、毎年、物理学、化学、生理学・医学、文学、平和および経済学の「5分野+1分野」で人類に対して大きな貢献をした人物に贈られる賞ですね。(そろそろ「ノーベル賞受賞者」発表の季節が来ますね。)
ノーベル賞設立の遺言を残したアルフレッド・ベルンハルド・ノーベルは、スウェーデンの発明家・企業家であり、ダイナマイトをはじめとするさまざまな爆薬の開発・生産によって巨万の富を築きました。しかし、爆薬や兵器を元に富を築いたノーベルには一部から批判の声が上がっていました。ノーベルは、最期に賞設立に関する記述のある有名な遺言書を書くのです。
彼(ノーベル)についての評価は様々でしょうが、次のことだけは言えるのではないかと私は思っています。「学問(知識・情報)それ自体に優劣はなく、その英知をどのように使うかという“良心”によって、“善悪”が決まってくる。」「悪いことをするために学問を学ぶのではない。」「自分も幸福になり、世の中の人々をも幸福と平和のをもたらすために学問がある。」と
プルトニウムにしてもウランにしても水素にしてもトリチウムにしても、それ自体を研究していくのは、人間らしい営みです。ただし、その研究成果をどういったことに活用していくかを考えていくのもまた、人間としての営みです。ややもすると善にも悪にも通じていってしまうのが学問。そこで、人間は、他の動物には決して真似することのできない「道徳的な思考・判断・実践力」が問われてくるのです。
さて、私たちは(生徒たちは)、良い企業に勤めるために良い大学に入りたくて、良い大学に入るために良い高校に入るのでしょうか?そして良い中学校を選ぶのでしょうか?
いま、目の前で勉強をしている生徒たちに向かって、この期に及んで精神論を語るのか、と叱られてしまいそうですが、やはり「何のために」学ぶのか、との目的観があるのとないのでは、その人の意志も覚悟も違ってくるでしょうし、忍耐力や持続力にも影響を及ぼしてくるのではないかと考えます。
次回は、それを裏付ける書籍を紹介します。喜多川泰さんの『手紙屋―蛍雪編』がそれです。私自身が日頃考えていたことをよく整理して小説風に書いてくれているのでとても共感しました。『運転士』もたいへん興味深いものでしたが、この『手紙屋』は、受験生はもとより、中高の2年生1年生にこそ読んでもらいたい一書です。
172「スマホ」と「読書」――『思考力(思索力)、そして対話力』
更新日:2026.9.1
江東区北砂 個別指導学院TOCO 西大島校 石戸です。(vol.44)
高校生の頃、電車の中でほのぼのとした場面に遭遇したことがありました。
前日にでも欠席したのかもしれない聾唖の学生さんが、同じ聾唖の友人からノートを借りて、「ありがとう」と手話でお礼を表現していたところでした。電車から降りてもいつまでも互いに手を振っていました。
電車の中で、一斉にスマホに目を落としていたり、イヤホンをつけて個の世界に浸っていたりする人が少なくない昨今。
当時、障がいのある方々の咄嗟のやり取りの中にも、(貸す側・借りる側双方の)誠実で純粋な交流の姿の一端を目の当たりにして、心が温かくなったものでした。
友人同士や家族や職場の同僚と電車に乗ることもあるでしょうが、一人の時間であっても読書(良い本との対話)を楽しむことも非常に良いことだと感じています。
ベネッセ教育総合研究所と東京大学が昨年公表した調査結果によれば、1日の中で読書を「しない(0分)」子供は、10年前の1・5倍に増えたといいます。読書は、情報を得るだけのものではありません。語彙力や読解力はもちろん“自分の頭で考える力”を育む時間でもありましょう。
読書の重要性を強調したのは思想家エマソン。ある年の8月、社会が全体主義傾向を強める危険を懸念していた彼は「アメリカの学者」と題する講演の中で、本を通して広大な意味をくみ取り、思索する「創造的な読書」が大切であると訴えました。
現代は、スマホ1つで欲しい情報が瞬時に手に入ります。便利な世の中ではありますが、活字離れが進み、一人一人の思索力が弱まれば、社会は刺激的で短絡的なものばかりを求める方向に流れるでしょう。本を通して思索を深める人が多くなるほど、人生も社会も豊かになります。
そして、互いに豊かなかかわり(対話)を生身の友人と築き、書物から得て、分かち合う(“コミュニケーション力”を磨いていく)ことで、世界中に共鳴しあうことが可能になっていくと考えています。
人類は、「読書や対話が、人間力とは無関係」と思っていると、そのうち痛い目にあうでしょうね。
語学や手話や点字は人と人とを結びつけるツールです。自分で考え、人と対話していくことこそが最上の幸福でしょう。
305夏休み明けは、細心の注意を!
更新日:2026.8.30
江東区北砂 個別指導学院TOCO 西大島校 石戸です。(Vol.43)
近年、変化してきたのは気象面だけではありません。
夏休み中のプール指導がなくなってきたことは、もちろん異常な暑さも原因のひとつではありますが。。。
関東地方で行われていた避難訓練も9月1日は減りました。
水難事故は残酷ですが、それ以上に、自らの生命を大切にできない子どもたちが増えてしまうのも、ゴールデンウィークと夏休み明けなのです。
近年、変化してきたことの一つに、9月1日には各学校の正門で教職員たちが児童や生徒を迎えることがあります。
私自身の体験としても、10年前頃から、教職員に呼びかけ、皆で子どもたちを笑顔で迎えてきました。
残暑の夏です。ある程度自由があった夏です。それだけではありません。重い荷物(宿題だけではなく、自由研究、学習道具、体操着(水着)・上履き・専科の学習用具等)を持って。雨が降っていれば傘をさしながら、です。
大人でさえ、連休後の出社はつらいことでしょう。
ところが、私たち大人は、「自分たちも皆そうしてきた。登校するのが当たり前。」とつい考えてしまいます。
私の親たちの世代、私たちの世代、お父様やお母様方の世代、そしてお子さんの世代。
何が違うでしょう。様々あるでしょうが、「耐性」(忍耐力)等が全く違います。
また、かつては学校に行かなければ得られないモノがありました。今でも、学校の魅力はあるにはありますが、気力を失わせてしまう場になりやすいのも、実は学校という環境です。
学校教育に長く携わってきた者として、学校を全面的に否定はしません。またできません。
ただ、「面倒でも、我慢して来るのが当たり前」といった上から目線で考えている教師たちは、残念ながら成長の無い集団です。
「暑い中、よく登校したね。」「荷物重かったんじゃないの。」「良い色に日焼けしたね。」「今日からまた友達と遊んだり学んだりできるね。」「元気にしてた?君に会えるのが楽しみだったよ。」などと、労ったり慮ったりするのも大切なことだと思っているのです。
そんなんじゃ、まるでお客さん扱いだ、と考える人もいるでしょうが、命を自ら絶とうと思ってしまう子どもが、決して少なくないのが現実です。
親も教師も地域の大人も、笑顔で子どもたちを讃えていきたいものです。
いまは、必要以上に「宿題は、9月1日に必ず提出せよ」と煽ってはならない時代です。
磯野カツオ君のように、8月31日の晩に形だけ帳尻合わせをしても、プレッシャーになるばかりです。
ソフトプレッシャーを都度じょうずに与えてこれなかった、大人側にも責任があるのではないでしょうか。
ともあれ、無気力・無自覚・無関心ではなく、元気な顔だけでも見せてくれる子どもたちがいることこそが現代社会の困難に打ち勝てる希望です。
将来の地球の運命を託していく子どもたちですから、あまりガミガミ言うのは控えたいものです。
明石家さんまさんか誰かが言っていました。「生きているだけで(も)丸儲け」と。
317『時』は有限か無限かーー有限であるというなら「価値ある時間の使い方」が肝…
更新日:2026.8.28
江東区北砂 個別指導学院 西大島校 石戸です、(Vol.42)
今夏、“時間”に関する書籍をいくつか読みました。1つは『時間に終わりはあるのか』(コリン・スチュアート著)。次は、『時計の科学 人と時間の5000年の歴史』(織田一朗著)。さらに『脳と体を整える体内時計のトリセツ』(遠藤求著)です。
1年が365日であること、1日が24時間であること、1時間が60分であること、1分が60秒であること、時計の針が右回りであること・・・
様々な書籍を読み進めていくと、私たちが当然と思っている時間の感覚が、覆されたり、戸惑ってしまうことがあります。
古代ローマの哲人アウグスティヌスは、『告白』の中で、「時間とは何か。誰からも尋ねられなければ、私にはわかる。しかし、説明しようとすれば、わからなくなる。」と述べています。
アインシュタインは“時間は絶対的なものではなく、重力や速度によって伸び縮みする”ことを相対性理論で証明しました。
量子力学の領域では、時間とは「根源的な時間はないものの、物質や量子的な事象の「相互作用(変化の相関)」から、それぞれの系における局所的な時間が副次的に生まれる」ととらえるそうですが・・・
奈良先端科学技術大学院大学の遠藤求教授は『脳と体を整える体内時計のトリセツ』の中で「時間の正体は結局分からない。だが、生きる上で大事なのは正体を知ることではなく、分からないからこそ大切にすることなのだ」と。
ただ面白おかしく過ごしているとあっという間に過ぎ去っていくのが時間であることは否めません。それでは、「時間」の浪費になってしまいます。もちろん、人生には、浪費的な時間の使い方も絶対悪とまでは言えないでしょう。
要となる視点は、遠藤求教授の言う「大切な時間」という視点ではないでしょうか。
私たちは、「バック・トゥ・ザ・フューチャー」や「ハリーポッター『アズガバンの囚人』のように時間を遡ることはできません。
ゆとりをもって、ゆっくりするのも人間らしい過ごし方ですが、巻き返すことのできない時間というものが現実にはあり、期限(日程)が差し迫っている場合には、計画的に、集中的に取り組まねばならないと大変な目にあってしまいます。
学生や生徒・児童にしてみれば、まさに定期考査であり、入学試験であり、様々なテスト・検査がそれにあたります。
あたかもアスリートが、メダルや賞を獲得するように、学習においても計画的に集中的に、苦しみながらも楽しんで取り組んでいってほしいと願っています。
351受験生になる前の心構え
更新日:2026.8.24
江東区・北砂 個別指導学院TOCO 西大島校 石戸です。(vol.41)
今日は、中1・中2の生徒を中心に高校生や小学生でも受験生になる前に準備しておくべきことを書いておきたいと思います。
「受験はまだ先のこと」と思ってはいませんか。特に中2生や高2生、小5生は、「受験までにはまだ1年以上も時間がある」と考えがちです。
中1・高1・小4の子たちから見れば「まだ2年以上も先のことを考えられない」と思っているのではないでしょうか。
ただ、「受験」という関門がかならずあるのだと、今のうちから意識しておくに越したことはないのです。
志望校選びなども早めに始めた方が、受験生になって慌てずに済みます。
受験科目についても考えておきましょう。私立高校の多くは3科目、国公立の多くでは5科目で入試が実施されます。
これは、受験科目にのみ力を入れましょう、ということではありません。
たとえ志望校の受験に使わない科目だったとしても、いまの時期に定着させておくべき各科目の基礎学力があります。それらは今後の学びの土台となるものですから、着実に身に着けていきたいものです。
ですから、いまの段階では、すべての科目にきちんと向き合う姿勢がとても大切なのです。苦手科目・苦手単元を作らないよう日々の復習にしっかりと取り組み、苦手意識を積み上げていきましょう。
そのためには、計画的に学習することが必要です。学習計画を立て、目標を1つひとつ着実に達成していく習慣を、中1・中2、高1・高2、小4・小5のうちから身につけていけると良いですね。
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